【 アレルギー性鼻炎】結局、どの薬がいいの? (花粉症・ハウスダスト)

 
 
セルフメディケーション控除の対象になるアレルギー性鼻炎の薬は、たくさんあって迷いますよね。
 
結局、CMとかで見たり聞いたりしたことのある名前の薬を選んでしまう、というパターンも多いのではないでしょうか。
 
それもいいかもしれませんが、この記事では、もっと薬についての理解を深めて、賢く、得するような薬との付き合い方を目指していきたいと思います。
薬を探すときに注意すべきことや、知っておくと役に立つポイントなどをご紹介します。
 

基本的なことですが、薬でアレルギーは治りません

花粉やハウスダストなどによるアレルギー性鼻炎は、基本的に薬で治すことはできません。
薬では、鼻水・鼻づまり・くしゃみなど花粉症の「症状を緩和」できるだけです。
症状を緩和する対症療法にすぎませんので、過度に薬に頼らないようにしましょう。
 
薬は当面の症状が楽になるためだけに使い、中長期的には、体質の改善や、花粉を体内にできるだけ取り入れないような生活ができる環境づくりをしていきましょう。
 

特に注意すべきこと

大事なことなので、最初に書いておきます。
 
アレルギー性鼻炎の症状を緩和する薬の中でも、特に、血管を収縮させて、鼻粘膜のはれや充血を抑える成分(ナファゾリンなど)が含まれている製品には注意が必要です。
ナファゾリンなどの成分は、鼻づまりの改善に即効性がありますが、長い期間にわたって使用したり、高い頻度で使うと、逆に症状を悪化させ、鼻づまりひどくなることがあります。
最悪、鼻の手術が必要になったり、血圧が上がったりする危険がありますので、使用は短期間、ピンポイントを心がけましょう。
 
このほか、薬の成分によって、眠気が出るものと、そうでないものがありますので、注意しましょう。
 
また、子どもには向かない薬も多くあります。薬剤師さんなどの専門家の話をよく聞き、使用上の注意もよく読んでください。
 

薬を探すときの視点(当サイトオリジナル)

薬を探すときには、症状、有効成分、効き目、副作用の少なさ(「眠くならない」など) 、商品名、値段など、いくつかの着眼点が考えられます。
 
でも、当サイトでは、少し違った視点から探す考え方をご紹介します。

【視点1:新しさ】医療用から市販へと転用された時期を見る

他のページでも解説していますが、セルフメディケーション控除の対象になる薬は、「スイッチOTC」と呼ばれるものです。
これは、もともと医師の処方がないと使えなかった医療用の成分を、市販薬として転用(スイッチ)された薬です。
 
なお”OTC”というのは、”Over The Countor”の略で、カウンター越し、すなわち店頭で販売するという意味です。
 
この転用(スイッチ)された時期が最近のものであるほど、一般的に能力が高いことが推定されます。
そして、新しいので注目も集まりやすい。
 
早くからある成分よりも、後から開発されたもののほうが、効果が高かったり、副作用が少なかったりする可能性が高くなります。すでにある薬の課題を克服したものでなければ、次々と新薬を開発する意味がないからです。
 
開発されて医療用として使われ、実績を積んだものだけがスイッチされていくわけですから、開発からスイッチまでの期間は薬によって長かったり短かったりするでしょう。
スイッチが遅ければ新薬だ、とは一概に言いにくいですが、大まかな傾向は把握できるのではないかと思います。

【視点2:市場性】商品化されている数がどれだけあるのかを見る

成分別に販売されている(セルフメディケーション税制の対象に指定されている)薬を見てみると、商品化されている数にかなりのばらつきがあります。
 
商品として1つしかないものもあれば、30を超える類似商品があるもの、また、同じ製薬会社でも、色々なバリエーションを用意しているものなど、様々です。
 
商品の数が多かったり、1社が複数のラインナップを用意しているような場合は、それだけ需要がある(あるいは製造・販売サイドとして需要があると見込んでいる)ということになるでしょう。
 売れ筋の成分、人気の成分を知る指標として使っても差し支えないと思います。
 
逆に、商品の数が少ない場合には、いくつかの要素が考えられます。
ひとつは、需要が少ない(需要が見込まれていない)可能性。
もうひとつは、市販薬に転用されたのがまだ最近で、商品化がこれからの可能性。
他には、圧倒的に1つの商品が強すぎて、他社が手を出しにくい可能性。
 

成分別に「新しさ」と「市場性」を見る

では、具体的に薬をみていきましょう。
医療用から市販へと転用された時期が若いもの(新しいもの)から順番にご紹介します。
「市場性」は、「商品数」の箇所をご覧ください。
 
成分 ロラタジン
商品名 クラリチンEX
商品数 1
ジャンル 内服薬
スイッチ時期 2017年1月17日に「要指導医薬品」指定
ひとこと
ネットでの販売が解禁されるのは、早くても2018年の1月になります。
 
抗ヒスタミン薬で、標的になる組織にアレルギーの情報が伝わるのをブロックする役割があります。
抗ヒスタミン薬のうち「第2世代」に属しますので、「第1世代」と比べると副作用は少ないですが、即効性は弱いです。しばらく使用を続けて様子をみるとよいでしょう。
 
これまでの鼻炎薬と違って、眠くなりにくい薬です。

 

成分 フェキソフェナジン
商品名 アレグラFX など
商品数 9
ジャンル 内服薬
スイッチ時期 2016年11月1日に「第二類」移行
紹介ページ
びとこと
抗ヒスタミン薬で、標的になる組織にアレルギーの情報が伝わるのをブロックする役割があります。
抗ヒスタミン薬のうち「第2世代」に属しますので、「第1世代」と比べると副作用は少ないですが、即効性は弱いです。しばらく使用を続けて様子をみるとよいでしょう。
 
効果が期待される薬として登場し、転用されてから大々的にCMが流されています。
テレビCMでは、アイドルグループ「嵐」の大野くんが、紫色のコスチュームを着て「アレグラ~♪」って歌ってますよね。
 
「アレグラ」という商品名で公式サイトもつくられていて、販売にはかなりの気合が入っています。
 
これまでの鼻炎薬と違って、眠くなりにくい薬です。

 

成分 ペミロラストカリウム
商品名 アレギサール鼻炎
商品数 1
ジャンル 内服薬
スイッチ時期 2016年1月11日に「第二類」移行(内用)、2017年1月14日に「第一類」移行(外用)
紹介ページ https://smedication.com/archives/250
ひとこと
ケミカルメディエーター遊離抑制薬で、アレルギー情報が拡散するのを防ぐ役割があります。
即効性は弱いので、しばらく使用を続けて様子をみるとよいでしょう。

これまでの鼻炎薬と違って、眠くなりにくい薬です。

 

成分 エピナスチン
商品名 アルガード、アレジオンなど
商品数 11
ジャンル 内服薬
スイッチ時期 2015年10月25日に「第二類」移行
紹介ページ https://smedication.com/archives/54
ひとこと
抗ヒスタミン薬で、標的になる組織にアレルギーの情報が伝わるのをブロックする役割があります。
抗ヒスタミン薬のうち「第2世代」に属しますので、「第1世代」と比べると副作用は少ないですが、即効性は弱いです。しばらく使用を続けて様子をみるとよいでしょう。

 

成分 メキタジン
商品名 アルガード、ストナリニ・ガードなど
商品数 7
ジャンル 内服薬
スイッチ時期 2015年9月26日に「第二類」移行
紹介ページ https://smedication.com/archives/223
ひとこと
抗ヒスタミン薬で、標的になる組織にアレルギーの情報が伝わるのをブロックする役割があります。
抗ヒスタミン薬のうち「第2世代」に属しますので、「第1世代」と比べると副作用は少ないですが、即効性は弱いです。しばらく使用を続けて様子をみるとよいでしょう。

 

成分 ベクロメタゾンプロピオン酸エステル
商品名 パブロン鼻炎アタック、コンタック鼻炎スプレーなど
商品数 7
ジャンル 点鼻薬
スイッチ時期 2014年12月7日に「第二類」移行
紹介ページ https://smedication.com/archives/240
ひとこと 即効性が期待されるステロイド系の成分です。医療用医薬品より処方されている量は少ないので、用法・用量を守れば全身的な副作用の危険性は低いでしょう。年齢に制限がありますのでご注意ください。

 

成分 ケトチフェン
商品名 コンタック600ファースト、ザジテンALなど
商品数 35
ジャンル 内服薬、点鼻薬
スイッチ時期 2009年12月24日に「第二類」移行(点鼻薬)、2011年1月7日に「第二類」に移行(内服薬)
紹介ページ https://smedication.com/archives/110
ひとこと
ケトチフェンは抗ヒスタミン薬で、標的になる組織にアレルギーの情報が伝わるのをブロックする役割があります。
抗ヒスタミン薬のうち「第2世代」に属しますので、「第1世代」と比べると副作用は少ないですが、即効性は弱いです。しばらく服用や点鼻を続けて様子をみましょう。
 
ただし、点鼻薬のうち、「パブロン点鼻クイック」には血管を収縮させるナファゾリンが含まれています(即効性あり)。長期連用はさけ、スポット的な使用を心がけましょう。
 
なお、「ザジテンAL鼻炎スプレーα」にはナファゾリンは入っていません。

 

成分 アゼラスチン
商品名 ムヒAZ、スカイナーALなど
商品数 11
ジャンル 内服薬
スイッチ時期 2011年1月7日に「第二類」移行(内服薬)
紹介ページ https://smedication.com/archives/34
ひとこと
標的になる組織にアレルギーの情報が伝わるのをブロックする抗ヒスタミン薬であり、アレルギー情報が拡散するのを防ぐケミカルメディエーターの遊離を抑制する役割もあります。
即効性は弱いので、しばらく使用を続けて様子をみるとよいでしょう。

 

成分 クロモグリク酸
商品名 アルガード ST鼻炎スプレーなど
商品数 29
ジャンル 点鼻薬
スイッチ時期 1997年に「第二類」移行
紹介ページ https://smedication.com/archives/82
ひとこと
ケミカルメディエーター遊離抑制薬としてアレルギー情報が拡散するのを防ぐ役割があり、クロモグリク酸そのものは即効性は弱いです。 

ただ、血管を収縮させるナファゾリンが配合されているタイプが多いので、製品としては即効性が期待できます。長期連用はさけ、スポット的な使用を心がけましょう。

 
 

さいごに

ここまで、花粉・ハウスダストなどによるアレルギー性鼻炎の症状を緩和する薬の探し方について、当サイト独自の視点も交えながら紹介させていただきました。
 
セルフメディケーション控除の対象になる薬は、このように症状が本格的に出る前から服用すると効果的なものが多くあります。
 花粉が本格的に飛散する前から、予防として早めに活用されるのがおすすめです。
 
このような知識をもとに対象を絞り込んだ後、最終的な判断は、薬剤師さんなど専門家の人に相談してくださいね。
 


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